『あの上司とは合わない』と思った時、自分自身にもベクトルを向けて考えてみよう。
『自分は上司に嫌われてるな』
入社当時、そう感じる時が何度もあった。
そんなことを考えながら悶々とした毎日を過ごしていた時があった。
同期が次々と活躍している中、僕は1人取り残された。
『何で俺だけ…。』
『こんなはずじゃ、なかったのに…。』
常にイライラしていた。
そして、『自分は上司に嫌われているから、仕事ができないんだ。他のところへ行けば、必ず活躍できる。』
という自分勝手な論理を並べていた。
(仕事をする上で、態度や、愚痴はこぼさなかったハズだが、そんな考えを持ちながら仕事していたのは、間違いない。)
しかし、会社、組織に必要なことは、
『能力』だ。
上層部や、上司連中は、
『こいつは、ここならできるな。』
という、能力の部分に一番目がいく。
それがわかっていても、自分の求めるステージに行けなかったり、機会が与えられないと、その原因を上層部連中にぶつけてしまう。
かつて自分がそうだったように。
しかし、それは天にツバを吐くようなものだ。
愚痴っても何も変わらない。
その時に大切なコトは、
『自分自身の置かれている立場を冷静に客観的に見つめ直し、正当に評価するコト』だ。
正当に、ということは、
自分の置かれている立場を、自分本位ではなく、組織の立ち位置で見つめ直すコトである。
『アイツはわかってない。』
『俺は努力したはずだ。』
という、自己評価ではなく、
『人事から見て、今の俺には何が足りないのか。』
『上司は今の自分に何を求めているのか』
冷静に、客観的に見つめ直さないといけない。
自分は、内定を得てこの会社に入れたのだから、会社から求められる一定の基準はクリアしているはずだ。
しかし、その能力を適切な場所で、適切な場面で発揮できなければ、意味がない。
その能力を磨いていくことでしか、
自分自身で道を切り開いていくことはできない。
理想の仕事を頂くことはできないのだ。
会社にも慣れ、できなかったコトが少しづつできるようになった。
もっと高いステージを目指して、仕事に取り組み、一定の成果も出せた。
しかし、理想の仕事は頂けなかった。
他のライバルがその仕事についた。
『なんで、俺じゃないんだ。』
そんなコトは、社会人になれば、
しょっちゅうだ。
客観的にみれば、自分よりも、
短い時間で、成果を出し、
なおかつ経験もある中堅社員がいたとする。
自分の理想とする仕事に欠員がでた。
誰を応援に呼ぶか?
上司の立場からすれば、中堅社員を使うだろう。自分が同じ立場でもそうする。
そんな時に、
『アイツはわかってない。』
『オレは上司に嫌われている。』
と考えてはダメだ。
大切なコトは、そういった状況を直視せず、『オレは一生懸命やっているのに。』と勝手な自己判断を加えてしまうことだ。
そして最悪なコトは、
目の前の仕事に手を抜いてしまうことだ。
手を抜いてしまうと、次の仕事が落ちてくるはずがない。
確かに、単調なつまらない仕事ほど楽しいものはない。
僕自身、そういった思いを何度かしてきた。悔しい思いを何回もした。
しかし、今となっては、それが良かったとプラスに考えることができる。
メンドくさい仕事をするのは、誰だって嫌だ。
僕はその気持ちに共感する部分があるから、仕事を頼む時は、決して上から目線になることはない。
気持ちが沈んでいるな、という社員のサインも少しづつだが汲み取れるようになった。
そして、
『自分は好き嫌いで、仕事ぶりを評価することはないから。』と自信を持って言うことができる。
一番大切なコトは、
今、目の前の仕事にベストをつくせているかどうかだ。
ベストを尽くせていれば、気持ちは0になることはない。
今が一番キツいときなら、それから下はない。
後は上昇気流となって、ラクになるだけなのだから。
有るを尽くす