定着するのに時間がかかる…そんな僕には”素読”がいいみたいだ
『なんでだ…思い出せねえよ…』
新しい仕事を与えてもらえた。そして作業の落とし込みに上司にたちあってもらった。
僕は不器用だ。だから覚えも人より劣っていると思う。だからこそ、一回教えてもらったことはその場、その場で確認が必要だった。メモを一生懸命とった。一言一句聞き逃すまい、と意識を集中させた。
でも、今日もできなかった。
気分も落ち込んでしまった。
そんな時、上司から声をかけられた。
『成瀬くん、今日はメモとらなくていいから。僕の言う通りにやるんだ。』
おい、マジかよ…。
そして言われるがまま、作業をこなした。
でも、一回落とし込みを受けて、作業に立ち会うことで、体が覚えているというか、アタマに残っている感覚があった。
そして、自分自身が落とし込みを受けているとき、自分がいかに大事なポイントを押さえることができていないか、理解していないかを痛感させられた。
『以外とこっちのほうが理解できない?』と上司に聞かれ、自分は頷くしかなかった。
『この方法を”素読”っていうんだよ。成瀬くんは、ポイントや要点を押さえることが苦手なんだよね。でも作業の落とし込みだとこっちの方法が圧倒的に早いんだよ。そうすれば、自分自身でポイントを整理できるし。
確かにメモも大切だよ。でもメモして、それを覚えて、行動に移すって難しいんだよ。じゃあ、メモするより、自分自身でまず動いて、失敗して、理解するほうがいいと思う。』
確かに…。メモしても自分はどこに書いたかわからなかったり、後日見返したらなんだこの言葉は⁉︎みたいなことは一度や二度じゃなかった。
上司の有難い言葉は続く。
『でも書くって行為も大事。自分が書いた言葉って気持ちが乗っかるもんじゃない?だから、自分でまとめたり、目標を紙に書くことは大事んだよ。書くとアタマの中が整理されるし、見直したりすることもできるしね。』
今日二度目の感動。
自分は受験生時代も、今になっても後日復習する、って行為が圧倒的に不足していた。なんとなくアタマの中がモヤモヤしている状態から紙に書き出すと、以外なところに共通点があったり、構造を自分で作り上げたりすることができるな、と。
上司の言葉は、さらに続く。
『じゃあ、今日の作業を上司に報告して。ただし、報告する事項はメモはとらないで。自分でポイントを把握して、自分で纏めて、自分の言葉で報告しつきて。』
これにも、驚いた。
いや、メモとんないとキツイよ。正確に報告しないといけないのに…。
そんなことを思いつつ、上司に報告。
『マネージャー、3つ報告があります。
一つ目は、◯◯です。スタッフさんとには定着できてる部分と出来ていない部分があります。
二つ目は△△です。フィードバックや周知を行い、浸透度は高いです。
三つ目は××です。業務変更があれば、浸透には時間がかかると思います。』
↑のように、キレイに纏めて話すことはできなかったし、自分が要点を纏め、伝えるポイントを理解できていなかったことを痛感していた。
どこができていないのか、根本的な部分を自分で理解するのはまだ時間がかかるだろうけど、
何で伝わらないんだ!っていう状況を解決するためのスタートラインに立てたと思う。
マネージャーへの報告が終わり、上司のもとに帰ってきたとき、
『どうだった?今日教えた作業はまだまだ時間がかかると思うけど、まず自分でやってみよう。失敗してもいい。その時に整理すればいいから。
でも一番大切な事は”わからないって事をちゃんと相手に伝えること”なんだ。
わからないことを伝えないと、先に進まないからね。
わからないって伝えるためには、やっぱり普段の関係作りが大切なんだよ。普段からコミュニケーションをとれば、解決できる問題が現場には多くあるから。』
やっぱりコミュニケーションが仕事には大切なんだ。コミュニケーションがしっかりとれていれば、立派な仕事はできなんだ。
そして、最後に先輩から言われた言葉。
『今日教えてもらったことも、大事だけど、”教え方”も大事。だから最後成瀬くんが教えてもらったことをどう教えるのか?ってことも考えながら仕事を捉えるのも大事だね。』
では、どうしたら価値をうみだせるようになるのか?
相手の立場、気持ちがわからないと相手に対して、良いものを届けることはできないんです。
自分が届ける価値が、多くの人の助けになるように明日も精一杯仕事に向き合いたいと思います。
有るを尽くす
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